時代を超えて常連に愛される千葉の古豪!!!「札幌らーめん パンケ」の1杯に感動!(京成八千代台/八千代市八千代台北)
段々と秋が見えてきましたね。
こうなると「味噌ラーメン」が美味しい季節だと勝手に思う自称日本一ラーメンを食べているアスリート(自分調べ)こと一場治之進です。味噌ラーメン・・・味噌ラーメンとブツブツ言うと、味噌ラーメンしかお腹が受付けなくなるから(自分調べ)不思議です。
本日は千葉県の老舗名店に取材に来ました。
場所(パンケ/千葉県八千代市)
今回取材する「パンケ」は京成電鉄の八千代台駅からすぐの場所にあります。
情熱的な赤い看板が食欲をそそりますね。まさに腹ペコマッスルです。
実は、北海道・・特に札幌の方ではお店がオープンする時に製麺所が暖簾をプレゼントする風習があります。それだけに、ラーメン屋と製麺所は特別な関係と言う事になります。その独特な製麺所の中で先駆けとなったのが「西山製麺(西山ラーメン)」と言う製麺所。札幌の老舗のお店の大半が西山製麺を使っています。
つまり・・・・西山製麺を使っているという事は・・正統派の札幌ラーメン!!!!!
店内・メニュー(パンケ/千葉県八千代市)
店内は所謂、昭和の中華料理店の様な趣のある雰囲気でカウンターのみ11席です。
取材とは言え、営業時間中でお客さんが次々に入ってきますが・・・いやいや、マスターこと岩崎さんとお客さんとの会話を聞いていると常連さんばかりですね。本当に雰囲気の良いお店です。
マスターの岩崎さんに挨拶をすると・・・
「・・・あれ????今日取材だっけ????忘れてた(笑)・・せっかく来てくれたけど、俺・・・・もうすぐ帰るよ(笑)」と岩崎さん。いやいや、少しだけ取材に付き合ってくださいよ(汗)
店内に常連さんの笑い声が響きます。
実はこのマスターこと岩崎さんは何と、女優の「岩崎ひろみ」さんのお父さんなのです。
不意に「じゃあ、何食べる??」と聞かれたので
「みそ」を!!!珍しく迷っている暇のないイチバ。
調理(パンケ/千葉県八千代市)
マスターの岩崎さんにお願いして調理を見学させて頂きました。
「スープは・・・秘密・・・タレも・・・秘密(笑)」との事ですが、豚・鶏・煮干し(詳細は控えます)と味噌は2種ブレンドした物を使っているそうです。
で、出た!!!!パンケ系の必殺ハンドミキサー!!!!
そう・・・パンケ系と言えばハンドミキサー・・・・昔、パンケ京成大久保店を取材した時に店主の押野さんが「この味噌は固くてね、手じゃしっかり混ざんないんだよ。ハンドミキサーは(パンケ)八千代のオヤジ(岩崎さん)の案なんだよ」と、聞いた記憶がありますが・・伺うと。
「いや・・・単に手で混ぜるのは面倒だから 笑」
・・・・・・・真偽のほどは不明です。
実食(パンケ/千葉県八千代市)
オレンジ色のスープに炒めた野菜の香ばしい香り・・・・これだけでノックアウトマッスルしそうですね。
スープはかなり濃厚な味噌の香りと炒めた野菜のコラボが強く効いていて、良い意味で予想通りの旨さです。これほど正統派で、しっかりした作りの札幌系味噌は貴重ですね。まさに、昔ながらの札幌系味噌を完成度高く作った印象です。
この味であれば、創業当時ならば札幌でも名店と呼ばれているであろう出来ですね。しっかりとした動物系の土台に味噌と炒めた野菜の香りと言うのはズルいですね。挽肉の香りも生きています。
麺は札幌の雄「西山製麺」の中縮れで、黄色がかった・・・所謂「札幌麺」ですね。札幌ラーメンの長い長い歴史の中で、多くの名店のスープを持ち上げた麺は「パンケ」の「みそ」にもピシャリ合います。加水率が高めでプリプリモチモチした麺は、濃厚な北のスープの中に自然に溶け込みます。
スープとの相性はこれ以上ないぐらい良いですね。
具は炒め野菜・メンマ・コーン・キクラゲ・葱と、麺をすする中で一緒に口に入る物ばかり。それだけに、麺とスープ・具がリズム良く口に入るのはストレスなく後半まで美味しく食べられます。コーンの甘さやメンマ・キクラゲの食感が心地よいです。
冷静に食べてみると、これほど完成度の高い札幌系味噌ラーメンは中々お目にかかれないです。「パンケ」が「名店」と呼ばれている理由が改めて良く分かりました。
お店のこと(パンケ/千葉県八千代市)
常連さんたちの笑い声の中、店主の岩崎さんにお話を伺いました。
岩崎さんは何とロシア出身との事!
「たまたま親がロシアに居たこともあって、出身はロシアなんだよ。その後に北海道の滝川に住んでたんだ。」と岩崎さん。
滝川市と言えば、札幌と旭川を結ぶ線の中間に位置する町ですね。石狩川と空知川に挟まれた自然豊かな土地です。
「そこで30歳の頃かなぁ~やることなくてラーメン屋を始めたんだよ。作り方は習っていないよ。」と岩崎さん
岩崎さんは脱サラ後に滝川市で「駅前ラーメン」と言うお店を始めたそうです。しかし・・・あそこまで完成度の高い1杯が独学とは・・・やはり、北海道と言う立地が美味しいラーメンを作る舌を鍛えたのでしょうか???
「あの頃は札幌ラーメンが出始めた頃かなぁ~その滝川で5年ぐらいやったよ」
その後、岩崎さんは北海道から出て本州に渡る事になります。
「実はラーメン屋やりたくなくて、友達を頼って千葉の八千代台に出てきたんだよ。でも、色々とタイミング悪くて頼れなくてね。しょうがないからラーメン屋をまた始めたんだよ。」
何だかんだでラーメンに縁があるのですね。こうして1976年に「パンケ」がオープンする事になります。
実は、この1976年は娘さんであり女優の「岩崎ひろみ」さんの生まれた年だそうです。岩崎さんにとって「パンケ」と「ひろみ」さんと言う2つの宝が誕生した年なのですね。
「当時は首都圏で札幌ラーメンがブームだったけど、”これぐらいの札幌ラーメンで売れるなら、俺のが売れるだろ”って思ったよ。」さすがは”本場の出身”とでも言いましょうか。
「お店を出すに当たって、味は関東に合せて北海道の時よりやや淡くしたんだ。北海道は寒いからね・・・滝川のお店は今より濃いめだったよ。」と、岩崎さん。
「オープンしてから半年ぐらいかなぁ~押野さん(パンケ大久保店店主)が入って来たんだよ。今は京成大久保店は作り方変えているだろうな~押野さんは作るの上手かったから。」
その後は京成大久保店・勝田台店(閉店)・東金店などに加えて、コタンや京成大久保店の押野さんの弟さんのお店である「幌(閉店)」などがオープンして、ラーメンマニアの中では首都圏で美味しい札幌ラーメンを食べる事が出来る「パンケ系」と言われるようになりました。
※2020年9月現在はパンケ八千代台本店・京成大久保店・東金店・コタンが営業しています。
パンケと言うと、「岩崎ひろみ」さんの実家と言う印象を持たれている方も多いでしょうが・・・実は千葉県のラーメンの黎明期を担った札幌ラーメンの名店だったのです。
岩崎さん、お忙しい中の取材ありがとうございました!!!
マッスルコメント
パンケのパワフルな味噌を堪能して、パワフルにベンチプレス!!!!
店名 パンケ
営業時間 ランチ 11:30~翌1:00
※金曜・土曜 11:30~翌2:00
定休日 月曜日
支払 現金のみ
電話 047-483-6436
住所 千葉県八千代市八千代台北1-9-3
(上記の情報は記事作成時点でのものです)
※撮影・飲食のときのみマスクを外しています
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