ラーメンの神様と共に歩んだ「味の番人」のDNAを継ぐ名店!「大勝軒おはこ」(八千代緑が丘駅/八千代市大和田新田)

毎日毎日、気候の変化が激しいですね。こんな気候の時は元気の出るラーメンを食べるに限ります。そんな定型文の様に「ラーメン」の単語が連発する自称日本一ラーメンを食べているアスリート(自分調べ)こと一場治之進です。今回はどんな気候でも食欲の出る「つけ麺」を食べに八千代に来ました。

 

場所(大勝軒おはこ 八千代店 / 八千代市大和田新田) 

東葉高速鉄道八千代緑が丘駅から約1.2km程。イオンを横目に国道296号(通称:成田街道)を超えて先に進んだ商店街の中にあります。

東葉高速鉄道の八千代緑が丘駅が最寄。1キロほど離れているが、直線で着くので徒歩圏内だ。

 

高津団地西通り商店街の中に今回のお目当ての「大勝軒おはこ」はある。

 

お店の隣には商店街のコインパーキングがあるので、実質駐車場完備!!

 

「大勝軒」と言えば、実は大きく分けて3系統あります。東池袋大勝軒系(丸長系)永福大勝軒系人形町大勝軒・・・多く見られるのは特に前の2系統ですが、それぞれ同じ名前でありながら関係はないそうです。今回の「大勝軒おはこ」「つけ麺」の考案者「山岸一雄」氏の東池袋大勝軒の流れを汲むお店だそうです。

 

「イナムラさん!!!大勝軒の云々・・つけ麺の考案者で系統が云々・・」イチバのヲタクと興奮度がマッスル(MAX)

・・・と、言う事は

・・と、言う事は・・「モチのロンで」本日は「つけ麺」Dayですね!連載3回目にして先走るイチバ。

 

 



店内・メニュー(大勝軒おはこ 八千代店 / 八千代市大和田新田)

どこか温かい雰囲気の作りは東池袋大勝軒系に多く見られる作り。実はイチバはこの雰囲気が好きなのだ。

 

店内はどこか東池袋大勝軒を思わせる温かい雰囲気ですね。カウンター4席・テーブル4席・2席の計10席です。

何故か、東池袋大勝軒系のお店に入ると、独特の麺の香ばしい香りがします。自家製麺だからでしょうか???この匂いを嗅ぐと「つけ麺食べるぞ~」と思うのはイチバだけじゃないでしょう。

「この匂いは何でだろうね。麺に玉子を沢山使うからかなぁ~」と店主の登山(とやま)さんは言います。

 

メニューはこの系統としては多め。「あつ」は麺が温かい「つけ麺」

珍しく券売機の前で悩まないイチバ・・「今日は”もりそば”です!!!もうその気マッスルです」※東池袋大勝軒では「つけ麺」「もりそば」と言う。

 

「もう朝から”もりそば”ですよイチバは。」珍しく潔いと思いきや・・・。

・・・でも・・・

 

・・「もりスジ」も捨てがたい・・・。

 

その瞬間「僕は”もりスジ”食べますね」と、イチバの心を読むかのようにイナムラ社長がポチ。

 



調理(大勝軒おはこ 八千代店 / 八千代市大和田新田)

店主の登山さんにお願いして調理を見学させて頂きました。

美味しそうなスープが見える。

「スープは鶏ガラ・豚ガラ・豚足・挽肉・ニンニク・ニンジン・長葱・玉葱東池袋大勝軒と同じ内容。でも、うちは牛スジ煮込むから・・それを少し混ぜているよ。カエシは醤油3種(鳴川の濃口・薄口・ヒゲタ)とチャーシューの煮汁の計4種をブレンド。」調理をしながら登山さんが説明します。

 

 

麺を茹で、丼にはカエシを入れて・・かき混ぜる。

 

チャーシューは酸化を防ぐために直前に切る。ピンクの切り口が美味しそう!!!

 

丼に油を入れて、具を入れる。更に具を入れた丼を温める。「冷めたラーメンを出したくないから」登山さんは言う。

 

丼にスープを投入し、茹で上がった麺をザルに入れて水で締める。

 

流れる様な作業で完成!!!黄色く光る麺が食欲をそそる!!

 

 



実食(大勝軒おはこ 八千代店 / 八千代市大和田新田)

これが「大勝軒おはこ」「もりそば」だ!!美味しそう!!

着丼すると、まさにTHE東池袋大勝軒系「もりそば」です!!これは期待できるビジュアルですね~。

 

「これは数ある東池袋大勝軒系のお店の中でもかなり”元祖”に近いビジュアルですね!!興奮マッスルです!」

つけ汁東池袋大勝軒系の基本通りが三位一体となって口の中を突き進んでいきますね!!これは池袋で食べた「あの」味に限りなく近いです。昨今の「つけ麺」つけ汁はブリックス濃度(スープの粘度)が高い傾向にありますが、実は東池袋大勝軒系「もりそば」は比較的サラリとしています。それでも麺にしっかりと絡むのが魅力です。

 

通常は濃いはずの「つけ汁」をそのまま飲んでも完飲出来るぐらい、自然な濃度と旨味!!

一口飲むだけで止まらなくなる中毒性がありますね・・このつけ汁は。どこか「和」の雰囲気がある独特な旨味です。

 

自家製の中太麺。昨今のつけ麺の流行りである極太ではなく、長年の歴史が裏付けた最高の太さとしなやかさで勝負!

自家製の中太ストレートで、黄色く透き通っているのが特徴ですね。昨今の「つけ麺」の流行りと言えば・・極太でやや固めの麺が良く見かけますが、こちらは本家同様に中太で柔らかめに茹でてあります。実は、この茹で加減でもコシが失われていない質の高さが東池袋大勝軒系の麺の大きな魅力なのです。

 

「この麺が最高なんだよなぁ!!」手が止まらないイチバ。実は茹でる時間が増える事で旨味が何倍にも膨れ上がるのだ。

つけ汁に入れて一気に啜ると、口の中にの旨味が一気に広がります。その後に、その旨味をまとった麺の旨味と適度な抵抗が快感に変わります。極上の「ざるそば」のDNAを持った「つけ麺」と言った印象ですね。更に言うと、つけ汁の味の構成のバランスが凄いですね。伝統を守りつつも計算された様な作りには驚きました。

 

特筆すべきは肩ロースチャーシュー。旨味がしっかりと詰まっていてホロホロとした食感。極上!!

海苔・メンマチャーシュー玉子で、海苔以外は全て手作りと登山さんは言います。特に旨味を吸ったメンマが良い箸休めになっていますね。美味しいです。

 

左が乾燥メンマで右が戻したメンマ。じっくりと戻すと言う。

 

スープ割もせずに「汁完」!!!旨過ぎる!!!
イナムラ社長の食べた「もりスジ」もコクと甘めが効いた中毒性のあるメニュー。実際、イナムラ社長が唸った(実話)

 



お店のこと(大勝軒おはこ 八千代店 / 八千代市大和田新田)

店主の登山さんにお話をお伺いしました。

食べた感想として「東池袋大勝軒LOVE」を感じる登山さん。何故ラーメン屋になったのか気になる!!

登山さんは千葉県市川市出身で、高校卒業後に東京都を本社を持ち群馬県にグループ会社を持つ電気関係の会社に就職したそうです。

 

サラリーマンからスタートした登山さん。ラーメンは元々好きだったらしい・・。

「元々ラーメンが好きだったんだけど、サラリーマンの時に横浜で仕事をする中で横浜家系ラーメンに出会って感動したんだよ。あの頃は環七とかもラーメン屋が多かったなぁ~特にコッテリ系が好きだったよ。登山さんの口からは90年代の名店の名前が次々に出てきました。話を聞く限り、かなりのフリークだったようですね。

「あとは町中華や町蕎麦が好きだったんだよ。ノスタルジックなお店が好きだったんだよなぁ。」

 

ノスタルジックな飲食店が好きだったと言う登山さん

そんなラーメン好きなサラリーマン生活を送る中でターニングポイントとも言える出会いが登山さんに訪れます。

群馬の会社の社長東池袋大勝軒が好きで、”あのラーメンを(群馬に)持って来れないか?”って言うんだよ。今でこそ群馬にも東池袋大勝軒系のお店があるけど、当時はなかったからね。それで、東池袋大勝軒に行ったんだよ。」登山さんは言います。

東池袋大勝軒と言えば、冒頭にも書きましたが「つけ麺」を生んだ・・別名「ラーメンの神様」故:山岸氏のお店。イチバも2時間50分待ちで山岸氏の作る「もりそば」を食べた記憶があります。

 

群馬まで東池袋大勝軒のラーメン持って行ったんだよ。と登山さん

それより、池袋から群馬までって・・・何時間かかるんですか??その距離をテイクアウトするなんて・・・。

「それで、お店に聞きに言ったら・・当時の東池袋大勝軒番頭の柴木さん”いいよ”って言ってくれたんだ。麺とスープを別々にしてくれて。それを群馬まで持って行ったんだ。」

東池袋大勝軒柴木氏と言えば、長年「山岸氏」の右腕として腕を振るっていた伝説の職人ですね。別名「味の番人」と呼ばれていた凄腕の方です。まさか、あの柴木氏と知り合うとは・・・。

 

「柴木さんと知り合ったから群馬の社長の所にラーメンを届けられたんだ!!」

「東池袋大勝軒で買って、群馬に届ける生活は続いたよ 笑。新幹線や車でね。それで、柴木さんと仲良くなったんだよ。」懐かしそうに登山さんは言います。

そんな生活の後に登山さんはラーメン屋をやろうと決意します。

「群馬の社長は経営している会社のゴルフ場の敷地内に出すか?って言ってくれたけど、”自分でやりたいから”と言ったよ。社長には今でも年末に麺を送るんだよ。”年越しラーメン” 笑」

 

「ラーメン屋をやろうと思って柴木さんに相談に行ったんだよ。」

「ラーメンの修行するに当たって、東池袋大勝軒柴木さんに相談に行ったんだ。そしたら・・・”全部教えてやる”って言ってくれて、マンツーマンで教えてくれたよ。」

こうして、2007年6月に「大勝軒おはこ八千代店」を八千代にオープン。

 

登山さん自作の看板。こうして、努力と縁あって「大勝軒おはこ」をオープン!!「自家製麺」の文字が光る!!

「お店を出すにあたって柴木さん”おはこ”の名前を使って良いよって言ってくれたんだ。十八番って意味。」

その後に柴木氏「おはこ」の名で巣鴨にお店を出していますね。このエピソードだけでも柴木氏登山さんを感じます。

 

群馬の社長には毎年麺を送っていると言う登山さん

「始めは(群馬)の社長に麺を送ったら”ちょっと味が違うぞ”って言われたよ」登山さんは笑いながら言います。でも、社長さんも登山さんが自分が愛する東池袋大勝軒の看板でお店を出して嬉しいでしょうね。

オープン時は柴木氏とその弟子も応援に来てくれたそうです。もちろん柴木氏ファンのお客さんも駆けつけたそうです。柴木氏のファンのお客さんは色々と(味について)感想を言ってくれたそうです。こうして「大勝軒おはこ」は軌道に乗る事になります。

 

かつては試験的に定休日に蕎麦屋もやってみたとか。

「現在はやってないけど・・定休日は弟子に”勝庵”と言う名で蕎麦屋をやらせてみたり、支店を出したりしたよ。今はここだけに集中しているんだよ。」

 

かつて本八幡で営業していた「大勝軒おはこ 本八幡店」「もりそば」。しっかりと八千代の味を蹴踏していた。

 



神様と番人・・それに凡人(大勝軒おはこ 八千代店 / 八千代市大和田新田)

話していると・・・「麺を打つ製麺所も見てみるかい??」登山さんからそんなスペシャルなお誘いを受けて車で5分程の場所の製麺所に来ました。

 

ここが「大勝軒おはこ」の麺を作っている製麺所。個人店でこんな立派な製麺室を持つお店はそうないだろう。

実は登山さんがオープン時から気を付けている事があるそうです。

 

この製麺所で毎日100玉以上の麺を打っているとか。使う卵もハーブのみを食べさせた鶏の「Mrイエロー」を使用。

「味を作る時に全部量を測らないと気が済まないんだよ。材料も業者に頼んでも量がピッタリじゃない事があるから、再度自分で測るんだ。麺を打っても最初の5玉と最後の5玉の重さを測って差が無いか確認するんだ。」

何故そこまでするのかと伺うと

柴木さんとか天才は測らないで感覚で作るけど、私は凡人だ。職人じゃない人間が職人になるには、こうしないと無理なんだよ。年とると薄味になったり、私は自分の事を信用していないんだ。お客さんの為に味は変えちゃいけないと思っている。作っていてもお客さんの表情を見て、何を残しているかも見る様にしている。何で悪いかをすぐ分かるようにしているんだ。それに、いつも同じ味にする事が大切だって思っている!味のブレは致命傷になるんだよ!

 

私は凡人だからこそ、この方法で14年間やってきたんだ。と言う登山さん。いやいや、ここまでのこだわりを貫く姿は凡人ではないですよ。

ちなみに麺に使う粉はTKTと言う国内外の小麦をオリジナルブレンドしたものだとか。卵の使用量もかなり多めに使っているそうで、それによりカン水の効きが和らぐそうです。

 

麺に使うオリジナルブレンドした粉。あの柴木さんも開発に携わったとか。

 

製麺に使っている製麺機。この機械にブレンドされた粉・・それに登山さんの技術で極上の麺が出来る。

 

「製麺所の名前を持ってやっている以上は責任もってやってます。」と自信を持って答えた登山さん。まさに職人の魂を持った方だと思いました。今後も東池袋大勝軒の魂を持って頑張って欲しいです!!!

魂こもった極上の1杯・・御馳走様でした!!!

 



 

やはり気になって・・・

・・取材から数日後。

イチバはどうしても気になって東京都のJR巣鴨駅に降りました。

都内でも有数のラーメン激戦区であるJR巣鴨駅。ここに「味の番人」と呼ばれる方がお店を出しているらしい。

巣鴨駅から歩く事5分程・・・

 

ラーメンの神様の右腕とも言われた伝説の職人のお店があった。その方のトレードマークのオレンジのTシャツと同じ色のお店だ。

・・そう、「おはこ」の名を持つ「元祖」のお店であり・・・「ラーメンの神様」と呼ばれ、「つけ麺」の考案者である山岸氏の右腕として長年腕を振るっていた職人「柴木俊男」氏のお店。かつて東池袋大勝軒では「味の番人」と言う異名を持ち、登山さんの師匠でもある方・・・。イチバは緊張しながらお店に入ります。

 

これが登山さんの師匠である柴木俊男氏「もりそば」。優しく体に馴染む様な味わいは引き込まれる。

巣鴨の「おはこ大勝軒」で食べた「もりそば」柴木氏の人柄を表すように優しい味でした。そして、食べ終わった後に柴木氏に少しだけお話をお伺いする事が出来ました。

 

伝説の職人であり「味の番人」の異名を持つ柴木俊男氏東池袋大勝軒を語る上では外せない存在!!

「彼(登山さん)はサラリーマンから僕の所に修行に来たんだよ。真面目でね・・・全部教えたよ。味もスープも。彼は元気かい?」柴木さんは嬉しそうに言います。

先日の取材の事をお話しながら、店名にもある「おはこ」について伺うと・・・・。

 

登山さん「大変でも頑張れ」と言う柴木氏。少しだけのお話でしたが、イチバも人柄に惚れました。

「歌舞伎の世界で得意分野を”十八番(おはこ)”って言うんだよ。”つけ麺”はマスター(東池袋大勝軒の山岸氏)が作った”大勝軒の十八番”だから店名に”おはこ”って付けたんだよ。」と言われます。

そう、東池袋大勝軒の看板である以上は「つけ麺」「十八番(おはこ)」。元祖のプライドと熱い想いが「おはこ」に込められていました。

 

店内には大きく”心”の文字が。

最後に柴木氏から登山さんにメッセージを頂きました。

「大勝軒は”心”。ただ頑張る努力以外は何もないんだよ!努力を続ければ必ず実になる!!」

「ラーメンの神様」から「味の番人」へ・・・そしてその魂は弟子へと引き継がれていく・・・大勝軒は本当に素晴らしい職人達のお店でした!!

 

まさに職人の魂を持った登山さん!!本当に本当に美味しい1杯でした!!また来ます!!

 



マッスルコメント

登山さん!!これからも頑張って下さい!!!!!応援してます!!

 

【お店概要】
店名 大勝軒おはこ 八千代店
営業時間 ランチ 11:00~15:00
営業時間 ディナー 18:00~21:00
定休日 月曜日(祝日は営業)
電話 047-458-1884
住所 千葉県八千代市大和田新田63-1
(上記の情報は記事作成時点でのものです)

 

※撮影・飲食の時のみマスクを外しています

 

 

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